ハンドキャリーというお仕事があります。
航空便なのですけど、依頼品を手荷物として機内に持ち込んで、荷物と一緒に飛んでいって、先方にお届けするという、いわば運び屋です。手荷物じゃなくても、荷物と一緒に飛行機には乗ります。
自動車の部品やデリケートな商品のサンプル、契約書などの書類が多いようですが、ときには100kgの大荷物ということもあります。
裏稼業ではないので、拳銃だとか麻薬だとかのヤバイ品ではありません。
普通の貨物扱いだと、旅客の荷物優先で、次の便に後回しにされることがあるので、大急ぎの荷物運びの需要があるのですね。税関をスムーズに通すためでもあります。
日本人のパスポートは、ビザ無しで170余りの国や地域へ渡航できるということで、強みになっています。
お金を頂いて海外に行けるので、旅行好きの人にぴったりです。
とはいえ、依頼は突然発生するもんですから、すぐに動ける人じゃないと勤まりません。
何月何日に海外旅行にいくので、ついでに何か持っていって飛行機代が浮く、という話ではないです。
お仕事が入れば、空港へ急行です。
一人で海外に行って、引き渡しまで実行しないといけませんので、語学力が必要ですしトラブルにも臨機応変な対応を求められます。
手荷物と言っても、重量物の可能性もあるので、実はハードなお仕事です。
お給料は、日当が1万5千円程度プラス滞在費といったかんじで、わりと高額です。
うまくやっている人は、キャリアーのついでにネット販売の商品仕入れをやったりしているようですね。
行き先は、日系企業や関連工場が多い地域で、中国、タイ、ベトナムが多いです。
しかし、中国に飛んで、荷物を受け取ってトンボ返りなんて仕事だと、現地についても空港から一歩も出ないってこともあり、ぜんぜん観光気分はありませんので、プロ根性が必要になりましょう。