宝くじで何億円も当たった人が、破産したり、急死したりというジンクスがありますね。
これは都市伝説の類ではなくて、実例は検索すればいくらでもでてきます。
浪費の挙げ句、ギャンブル中毒から薬物中毒になって死んだとか、カネ目当てに近づいてきた人に殺されたとか、無謀な起業をして破産したとか、ロクな話はききません。
大金を手にして幸せになれるはずなのに、なぜ!?
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宝くじ当選者のその後
宝くじにあたったら、家と車を買ってあとは貯金する、と語る慎ましい人も、実際にあたってしまったら、タガが外れてしまうようです。
今まで縁のなかった贅沢を、ちょっとだけ味わうつもりが、際限なくなって、とうとうサラ金で借金までしてしまったり。
真面目だった人が、遊びのつもりのギャンブルにハマったり。
ブラック企業の勤め人をやめて、憧れの経営者になるも、無計画で無謀な起業なので失敗します。
たとえ質素にしていても、どこからか話は広がって、たかってくる友人親戚は現れるし、だまし取ろうとする詐欺師も出てくるし、奪おうとする輩もでてくるでしょう。
守銭奴となって、密かに溜め込んでおられたとしても、相続の時に問題が発生するかもしれません。
宝くじにあたったばかりに、不幸な人生です。
大金なんて、持たないほうがいいのでしょうか?
お金が悪いわけではない
宝くじに当選して、不幸になるというのは、お金に問題があるのではなくて、人に問題があります。
幸せになる人は、地味なのでニュースにはなりませんが、宝くじにあたっても、生活は変えず、上手に使える人はおられます。
私の身近に宝くじの高額当選者はいませんが、IT関連の副業が大当たりで、にわかに大金持ちになった人なら、けっこういます。
短期間で高収入を得た場合、慣れない大金をつかんで浮かれておかしくなる人と、堅実で安心な新生活を掴む人とに分かれますね。
短期間といえども、成功に至るプロセスはたどってますから、宝くじみたいな棚ボタに比べると、そこまで狂いっぷりは大きくないようですが。
お金のパワーをどう使うかはその人次第
お金にはパワーがあります。しかし、プラスに働くのかマイナスに働くのか、幸せになるのか、不幸になるのかは、使う人の心構えによります。
不幸になるのは、お金という幻想に振り回される人です。
大金を持つと本性が現れる
お金って、それ自体に価値はない幻想みたいなものですが、たいていのものはお金と交換できますので、お金さえあれば何でも願いが叶う! と錯覚しがちです。
アラジンのランプの魔人は、願いは3つと制限付きでしたが、宝くじは、願いは3億円分とか10億円分ということになります。
3つならイメージしやすいですが、貧乏人が10億円分ときくと、無限大みたいに感じてしまいますね。
なんでも叶うと思えば、その人の「地」というか、本質が現れるものです。
偽善者は、お金を持って悪人まるだしに。
ツッパリは、お金をきれいに使う篤志家になったりするのです。
貧乏という足かせがはずれて、欲望といいますか本性がむき出しになるのですね。
利己的で短絡的なのか、理性的で利他的なのか、何に価値観を置いているのか、お金を持つことによって、浮き彫りになるってわけです。
人生の目的を、人の役に立ちたいとか、家族といい気分で暮らしたいとか普段から考えていれば、突然降って湧いたお金をそのように使うでしょうけど、なんにも考えてなくて、とりあえず目先の欲望優先という人は、そのように使ってしまうでしょう。
一攫千金で幸せになる人
世にいういわゆる成功者って、そもそも宝くじに一攫千金を期待はしないですね。
プロセスを踏んで地道に金持ちになっていきますし、金持ちになる前から、お金の使い道も考えているものです。
税金や法律などお金の勉強もしていて詳しいです。
思わぬ大金が転がり込んできても、事業計画、人生計画を上方修正するだけのことでしょう。浮かれて散財はしないです。
苦労して金持ちになった人は、始末屋です。つまりケチです。
商売のための金はドカッと使っても、それはリターンを求めるからであって、自分の衣食住は慎ましやかだったりします。
私の同い年の友人に、サラリーマンから独立して、いくつも会社を作った成功者がいますが、一緒に食べに行くときは、いつも安い居酒屋で割り勘です。
彼が宝くじを当てても、割り勘スタイルは変えないと思います。
世界一の投資家のウォーレンバフェット翁も、何兆円も資産があるのに、田舎の古い家でずっと暮らしておられますね。
一攫千金で破滅する人
一時的に大金を手にして散財するのは、もともと金持ちになるつもりのなかった人でしょう。
10億円なんて、貧乏生活で身についた固定概念では、使い切れないお金です。
宝くじに当選したというのは、あたかもランプの魔人に、「願いをいえ!いますぐ、100個!」と迫られているようなもんじゃないでしょうか。
願い事は普段から考えておかないと、すぐにはでてこないのと同じですね。
うっかり変な願い事をしてしまって、破滅です。
宝くじ当選金の使いみち
我々しがない庶民が、宝くじに当選したら、どうしたらいいでしょうか。
賢い使い方を、考えて見ました。
借金を返済する
借金がある状態は、それだけで日々マイナスなんです。
金利の支払いがありますから。
借金をゼロにすれば、金利の支払いがなくなり、それだけで、使えるお金が増えるみたいなもんです。
宝くじの当選金を定期預金に入れて、ついてくる利息より、借金の金利のほうが、絶対に大きいですから、このチャンスに、借金はまず第一に返済すべきでありましょう。
借金がない、という精神的安心感は、少々の贅沢の喜びより、ずっと健全です。
とりあえず貯金しておく
借金がなくなってもまだ残っているなら、とりあえず、将来必要なときのために、置いておくというのは、すごくまっとうな考え方です。
しかし、人にバレると、たかられたり騙されたり奪われたりします。
それに、使わず長い間置いておくと、インフレによって、実質目減りしていく可能性もありますので、堅実に運用するのが良いでしょう。
銀行に相談したら投資信託とか勧められると思いますけど、投資信託もけっこう目減りしていくものが多いです。
安全志向の人は、欲をかかず、たいして増えはしないだろうが、減りもしないという、市場経済に連動するインデックスファンドがいいと思います。
ベーシックインカムにする
当選金を、残りの生涯の年数で割って、ちょびちょび使うというのもよいですね。
小出しにして生活費として使い、他は失敗を恐れず自由にチャレンジという事もできます。
年金みたいなものですね。
しかし、これは相当な自制心が必要でしょう。
贅沢心が沸き起こってくると、アウトです。
自分で管理する自信がなければ、プライベートバンクにあずけて、管理してもらうという手もあります。
一気に使い切る
世界一周旅行だとか、飛行機の免許を取るだとか、日本全国風俗巡りだとか、フェラーリをぶっ飛ばすとか、やってみたかったことをやりつくすというのも、なかなかいいアイデアです。
お金はなくなっても、いい思い出が残りますし、やり残し感がないほうが、今後の人生を思い切り生きられます。
人にたかられても、「もう使っちまった。」といえば、諦めてくれるでしょうし。
ただし、願いを叶えた後は、ゼロに戻るように、計算はしておきましょう。
マイナスになったら、当選前より生活が苦しくなります。
旅行で資金を使い切ればそれでおしまいですが、下手にフェラーリを手元に残すと、維持費がかさみます。
心ゆくまで楽しんだ後は、スピンしてぶっ壊すとか、売り払うとかするのが良いでしょう。(売って却って儲かったりして。)
寄付する
自分では使う当てがない、というなら、社会の役に立つように寄付してしまうのもいいと思います。
国境なき医師団とか、ユニセフとかの公益団体でもいいし、地元の神社とか、母校でもいいでしょうし、ベンチャーの支援とか、みなしごハウスに匿名で、というのもいいのではないでしょうか。
寄付して、名前を後世に残すというのもいいですが、匿名というのも悪くありません。
陰徳となって、運が良くなると思います。
譲渡する
人にあげちゃう、というものです。
ただ、相手が幸福になるか不幸になるかは、考えたほうがいいです。
宝くじの当選金は非課税ですが、譲与税はかかります。
相続で揉めないように生前贈与という手もありますが、もらった子や孫の人生を狂わせる可能性もあります。
あげて恨まれるのも嫌ですね。
投資する
インデックスファンドじゃ面白くないという人は、もっとアクティブな投資をするのも良いでしょう。
でも、リスクの高い投資は、せっかくの当選金をすべてなくす恐れがあります。
一か八かの勝負で増やすというより、元手はそのまま残して、安定した収入を作るという方が賢いです。インカムゲインというものです。
投資の勉強は必要です。
私自身なら、不動産に投資します。すでに不動産経営をしており、多少の知識もありますので。
3億円程度では、小さめの中古マンションが1棟買えるくらいですが、3億で利回り5%の物件であれば、毎年1500万円が入ってくる計算です。
1500万円の増収なら、けっこうな裕福な暮らしができそうです。
宝くじのように降って湧いたお金なら、利回り無視でもいいわけで、融資を受けて投資するような他の投資家が、手を出しそうにもない低利回りの1等地の新築を買って、何十年でもずーっと安定した収入を得たいと思います。
不動産でなくても安定してお金を生み出す仕組みに投資すれば、ずーっと、収入を得ることができます。
商売の元手にする
要注意なのがこれです。
ビジネスは、不動産と同じくお金を生み出す仕組みと言えますが、失敗する可能性が高いです。成功したとしても、うまくいくまでに時間がかかることもあります。
新しいビジネスを始めるから出資して! というのはおおむね詐欺ですが、自分で始める見込みの薄いビジネスに自分で出資するというのは、自分が自分に詐欺を働いているようなものですね。
ビジネスは小さく始めて、大きく育てるものです。いきなり大資本を投資できるのは、もとから大きい会社です。
個人が商売を始めるならば、宝くじのお金は、資本金には使わないで、失敗したときや、軌道に乗らない間の生活費として、保全しておくのが良いでしょう。
赤字の補填にする
要注意というか、一番ダメなのがこれじゃないでしょうか。
商売が下り坂で赤字続き、ここさえ乗り切れば! と運用資金を借り入れをしたところで、焼け石に水、借金が膨れ上がって債務超過になるのが、よくあるダメなパターンです。
宝くじ当選金は赤字の補填に使うのはおすすめではないです。
事業に使うならば、お店を引っ越しするとか、優秀な人を引き抜いて社長にするとか、外部コンサルタントを雇い入れるとか、もしくは商売がえするとか、根本的な改善に使うのが良いでしょう。
もしくは、整理したり売却・譲渡したりして、商売からは身を引いて、宝くじ当選金で慎ましやかに暮らすほうがいいと思います。
宝くじを購入しない
宝くじに当選するというのは予期せぬ出来事で、人生計画に組み入れにくいです。
そもそも当選確率はものすごく低いですし、還元率も低いです。
宝くじの売上は、公益事業にも使われますので、最初から寄付をするつもりで買えば、運も高まってくるような気がしますが、欲望ギラギラで購入して、外れるたびにがっかりするサイクルを繰り返すのは、運も落ちていくんじゃないでしょうか。
当たるかなー当たらないかなーと、始終考えているのも、脳みそのリソースを無駄にしているような気もしますし。
目の前にあるお仕事をがんばりましょう。